体のニオイの悩みに応える体臭ブログ

わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニック院長五味常明が、体臭対策、体臭予防をご紹介します。
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さまざまな体臭の原因と予防 疲労臭

 ストレス臭と同様に、働く労働者の誰にでも出る可能性のあるのが「疲労臭」と言われるアンモニアのニオイです。
 通常、皮膚上で雑菌がつくるニオイは制汗剤で消臭されますが、疲労臭は直接汗として体の中から出るため消臭剤で抑えることはできません。

 毎日、食事から摂取されるタンパク質は体の構成物質となり、最終的にはアミノ酸から脱アミノ化されて、アンモニアが生成されます。
 激しい筋肉運動や疲労時、さらにストレスが蓄積したときは、このアンモニア濃度が高くなります。
 アンモニアは毒性が強いので肝臓のオルニチン回路によって毒性の少ない尿素に合成され肝臓から尿として排泄され、通常は汗には出てきません。
 ところが過度の疲労やストレスでアンモニアの血中濃度が高くなったり、疲労物質の乳酸が増加すると、オルニチン回路の代謝が悪くなり、血中のアンモニア濃度が過度に高まり、汗として出てきます。
 仕事で疲れやすい人、仕事の後に飲酒の習慣のある人、メタボで脂肪肝の傾向のある人は肝臓の機能が落ちて、さほど激しい筋肉労働をしなくても疲労臭が出やすくなります。

 また、さほど体を動かさないデスクワークのような仕事でも、エアコンに依存して汗をかかない生活を続けると、汗腺の機能が低下して汗の中にアンモニアが出やすくなります。

 疲労臭の予防は、疲労を翌日まで残さず、その日の労働の疲れはその日に解消することです。一日の終わりには、ゆっくりと入浴して疲労物質の乳酸を排出させるとよいでしょう。

 ウォーキングなどの有酸素運動は汗腺の機能を高めて、メタボの予防ともなり有効です。
 食事では、乳酸を排出する作用のあるクエン酸(酢やかんきつ類)を摂取し、同時に肝臓のオルニチン回路を活性化する作用のあるオルニチンを含むシジミを摂取します。

 疲労や前日のアルコールが残っている場合には、シジミの味噌汁を飲んでから出勤するとよいでしょう。
 また、ストレスが蓄積すると肝臓のオルニチン回路の機能が低下して、疲労臭が出やすくなります。皮脂腺からの「ストレス臭」と汗からの「疲労臭」は、一緒になるとさらに強い体臭となりますので、疲労臭の予防としてもストレスをためないことが大切です。



季刊「ろうさい」 2013年春号VOL.17



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